【吹奏楽部員・団員がプロのピアノ演奏を聴くべき理由】世界が注目するピアニスト「YoonYoung Choi」初来日公演！

プロの演奏を聴くことが「耳」と「イメージ」を作る

吹奏楽部の部員の皆さん、楽団員の皆さん、プロの音楽家のコンサートを聴いていますか？

吹奏楽をやっている方はあまりコンサートを聴かず、自分が演奏することだけに注力してしまう「やりたい族」（東京佼成ウインドオーケストラ・田中靖人さんの言葉）になりがちですが、それはとてももったいないことです。

自分で楽器を演奏するとき、あるいは合奏するとき、「良い演奏ができているかどうか」はどうやって判断するでしょうか？

それは、自分の耳です。

つまり、「良い演奏を判断できる耳」が養われていなければ、いくら「やりたい族」を続けていても音楽的な向上は難しいということになります。

また、楽器をどんなふうに演奏するか、どんな表現をするか、ということも、自分の中に理想とする音楽のイメージがなければ、なかなか豊かなものにはなりづらいです。

良い音楽を判断する「耳」を養い、良い音楽の「イメージ」を自分の内部に蓄積できるもの……それがプロの音楽家のコンサートなのです。

動画やCDでも演奏は聴けますが、音楽家の所作や息遣い、空気を震わせる音の響き、プロならではの表現や音楽性、瞬間瞬間に生まれては消えていく音楽の奇跡を体感できるのはやはりコンサートならではでしょう。

もちろん、純粋に音楽を味わう喜びもあります。

なお、オザワ部長は「吹奏楽作家」ですが、これまで古典から現代までの小説、日本人作家や海外の作家の小説、評論や文芸批評、哲学・心理学・社会学など様々な本を読んできました。

読書（＝音楽における鑑賞）という「インプット」が、執筆（＝音楽における演奏）という「アウトプット」の中に生きていることをつくづく感じます。

吹奏楽が大好きな皆さんにとっての「インプット」とは、上質な音楽をたくさん聴くことなのです。

演奏を楽しむためにも、積極的にコンサートに足を運ぶことをおすすめします（なお、ポップスやロックなどのミュージシャンでも、驚くほど幅広い音楽を聴いています）。

8月30日・府中の森芸術劇場で夢のコンサート開催

そんな吹奏楽部員・団員の皆さんにレコメンドしたいコンサートが8月30日、東京・府中の森芸術劇場 ウィーンホールで開催されます。

出演するのは、世界的に注目されるピアニスト「YoonYoung Choi（ユンヨン・チョイ）」さんです。

韓国出身のYoonYoung Choiさんは2020年から続くコロナ禍の中で頭角を現してきた新時代の演奏家。

独特の感性や情感とともに奏でられる美しいピアノの調べで多くの聴衆の心をつかんできました。

今回は日本のオーケストラであるアーベント・カンマー・フィルハーモニカーとの共演で、ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第3番》《交響曲第1番》という大曲ほか、カナダ人の作曲家Rufus Lin（ルーファス リン）の《Inspiration Overture》《Elegy for my mother》《Good Friday》も演奏されます。

コンサートのタイトルは『日韓加 国際コンサート　ピアノの森　～ベートーヴェンピアノ協奏曲第3番～』。

まさにタイトルのとおり、日本・韓国・カナダの音楽が一体となったコンサートです。

東京の吹奏楽の聖地でもある府中の森に、YoonYoung Choiさんのピアノの演奏を中心にした豊かで深い、インターナショナルな「ピアノの森」が出現します。

しかも、YoonYoung Choiさんは今回が初来日。

生の演奏を聴ける貴重なコンサートとなります。

なお、小学生・中学生・高校生・専門学校生・大学生は一般の半額で鑑賞できる非常にお得な学生割引があります（学生証の提示が必要です）。

リーズナブルな料金で一流の演奏に触れられるのは学生の特権！ ぜひ多くの学生の皆さんにコンサートをご覧いただきたいです。

【プログラム】
Rufus Lin：Inspiration Overture
ベートーヴェン： ピアノ協奏曲第3番
Rufus Lin： Elegy for my mother
ベートーヴェン：交響曲第1番
Rufus Lin： Good Friday

※曲目・曲順は変更になる場合があります
※コンサート詳細はページ下にあります

ピアノは「楽器の王様」

ピアノは「楽器の王様」と言われています。

コントラバスよりも低い音、ピッコロよりも高い音を出すことができ、たったひとりの奏者が10本の指とペダル操作を駆使して、オーケストラのような多彩な演奏を繰り広げることができるのがピアノです。

しばしば打楽器は「叩けば音が出る」と言われることがありますが（それは一面では正しく、一面では間違っています）、まさにピアノもそうです。

誰でも鍵盤を叩けば音が出ますし、管楽器や弦楽器のようにピッチを調整する必要もありません。

ですが、ピアニストによって（たとえ同じピアノを使ったとしても）まったく違う表現が出てくるところがピアノの面白さです。

吹奏楽部員・団員の皆さんには、ぜひYoonYoung Choiさんの演奏からその表現力やピアノという楽器の持つ力を感じていただきたいです。高音楽器の方は主に右手、低音楽器の方は左手から生み出される音に注目すると大きな学びが得られるでしょう。

2022年の夏の終わり、YoonYoung Choiさんの作り出す「ピアノの森」に浸り、上質な「インプット」体験をしてください。

▼YoonYoung Choiさんのピアノはこちらで聴けます（公式YouTubeチャンネル）▼