第2章が国語の問題になった
※追記:長野県と徳島県の2024年度公立高校入試(国語)にも『空とラッパと小倉トースト』が採用されました。
小説『 空とラッパと小倉トースト 』が立命館慶祥中学校 (北海道)の 国語の入試問題に採用された、という知らせを受けました。
使用されたのは第2章。主人公の美森たちが、コンクールメンバーでもなく、マーチングメンバーでもない、「座奏B」というチームで経験した物語です。
小説全体の中では前半部分に当たり、何かコンクールやコンテストに挑むわけではないのですが、読者の中にはこの部分が良かったと言ってくださる方も多く、こうして試験問題にも採用されて嬉しいです。
僕自身、中学受験に始まり(無事不合格)、高校受験、大学受験(2回)……と各種入試を経験してきましたが、まさか自分の文章が試験問題に使われる日が来るとは思いもしませんでした。
とても感慨深いです。
僕は国語の長文問題(特に、小説を題材にしたもの)が大好きで、試験で知った作者や本を好きになったこともあります。
いまでもよく覚えているのは志賀直哉の『暗夜行路』と宮本輝の『泥の河』です。
問題を解くよりも問題文を味わうのが楽しくて、毎回試験開始と同時にまずは作者名と作品名を確認してから「読書」していました。
今回、立命館慶祥中学校を受験した方たちが『空とラッパと小倉トースト』を読んでみたいと思ったり、国語や文章や小説や吹奏楽の面白さに気づいたり……そういったきっかけになってくれたら嬉しいです。
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【『空とラッパと小倉トースト』あらすじ】
「うちの名前は美森! 美しか森から来よった美森ばい!」
とある事情で福岡県南部の山奥から愛知県名古屋市へひとりやってきた天涯孤独の少女・天川美森。
天才トランペット少年・安曇響と出会ったことをきっかけに、名門として知られる愛知名晋高校吹奏楽部に入部する。
「うち、入るったい! 吹奏楽部!」
個性的な仲間たちとともに部活に没頭する中で、ド素人だった美森はトランペットの才能に目覚め、やがて響のライバルへと成長していく。一方、美森の生い立ちを巡って、周囲の人々の人生が複雑に絡み合い——。
「うちにはもう、本当に本当に音楽しかなかけん」
最後の全国大会、自由曲《森の贈り物》のソロが会場に響き渡る。果たして、それを奏でたのは誰なのか……?
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