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「グループメトロノーム GM-1」とは?
吹奏楽の世界ではメトチュー(電子メトロノーム&チューナー)やクリップオンチューナー、スマートフォンアプリなどのプロダクトで知られているKORG(コルグ)さん。
新たに発売された注目の「グループメトロノーム GM-1」については、すでに本サイトの記事やYouTube動画でご紹介しました。
まだご覧になっていない方のために「グループメトロノーム」の特徴をざっくりまとめると……
① イヤホンのように片耳に装着して使用(電子音が鳴る)。
② 複数の本体を同期し、同じタイミングで鳴らすことができる。
③ 豊富なパターンのビート(拍子)、リズムを選べる。
④ 幅広いテンポを設定できる。
⑤ 設定の変更はジョグダイヤルで簡単にできる。
⑥ 本体は軽量。約100時間の連続使用も可能。
……というように、独特な特徴を持ったメトロノームなのです。
複数台を同期できるため、マーチングの練習やこのご時世でのディスタンスをとったパート練習などに最適のメトロノームと言えるでしょう。
オザワ部長も耳に着けて使ってみましたが、軽量でほとんどストレスがなく、ピッピッピッ……というカウントもしっかり聞こえる上、操作もすぐ覚えられました。
さらに詳しい情報は下記のリンクからご覧ください。
マーチングの名門校が「グループメトロノーム」を体験!
では、実際に大人数のマーチング練習で効果があるのでしょうか?
それを確かめるべく、オザワ部長は東京の強豪、東海大学付属高輪台高校吹奏楽部が練習している某アリーナを訪れました。
高輪台は全日本吹奏楽コンクールや全日本アンサンブルコンテストはもちろんのこと、全日本マーチングコンテストでも優秀な成績を残しているバンドです。
訪問した際、高輪台はちょうど約3週間後に控えた定期演奏会で披露するステージマーチングの練習の真っ最中。
アリーナにコンッコンッ……という甲高いウッドブロックの音が反響する中、トレードマークの赤・黒・白のジャージを身に着けた部員さんたちがコンテに従ってマーチングの動作を繰り返していました。
いちばん前では、足場台に乗ったマーチングリーダーの正田和花子さん(3年・ピッコロ、フルート)がスネアのスティックでウッドブロックを叩いていました。日本中のマーチングの練習シーンでよく見られる光景です。
そこで、マーチングリーダーやパートリーダーに集まっていただき、同行されていたコルグの社員さんから「グループメトロノーム」の使い方をご説明いただきました。
初めて目にするBluetoothイヤホンのような形状のメトロノームを珍しそうに触っていた高輪台のリーダーたち。
耳に装着すると、小さなモニタに表示された数字(=テンポ)のとおりにピッピッピッ……と電子音が聞こえ、思わず「わっ、すごい!」という声が上がりました。
本体を同期する!
さらに、複数の本体を前後に接続し、「SYNC」ボタンを押すことですべての本体のテンポやビート、リズムなどが同期されると、「おぉ〜っ!」という歓声が漏れました。
この「グループメトロノーム」で便利なのは、いったん同期をしてしまえば、たとえば「♩=152」をすべての本体で「♩=120」に変えると、変更したテンポでも同一のタイミングでテンポやリズムを刻むという点です(この点も高輪台のリーダーは驚いていました)。
わざわざもう一度同期する必要がないのは楽チンですよね。
同期する際に元となる本体を親、同期される側を子とした場合、同期された子を今度は親としてまだ同期されていない本体を同期できます。
高輪台の皆さんにも、まずリーダーたちの本体をすべて同期し、パートに戻ってからそれぞれが親になって、メンバーたちの本体を同期してもらいました。
さすがは高校生。新しいデジタル機器の使い方をすぐ覚え、そう時間をかけずに全員(このときは45名が参加)の「グループメトロノーム」の同期が完了しました。
「グループメトロノーム」を使ってマーチングの練習に挑戦
続いては、全員が「グループメトロノーム」を耳に装着し、楽器を鳴らさずに(口合奏で)動きの練習を行っていただきました。
ウッドブロックを使っていたときとの違いははっきりしていました。
コンッコンッ……というマーチング練習には付き物だったウッドブロックの音が消え、体育館には掛け声や「♪タッタタラッタタラタラ」という歌声、足音だけが響いていたのです。
一方、高輪台の皆さんの動きは、心なしか先ほどよりキビキビとして、行進のキレが増しているように見えました。
続いては、楽器演奏を加えた本番さながらの練習です。
体育館のような場所は、ウッドブロックはもちろん、それぞれの楽器の音も大きく反響するため、マーチングでテンポを合わせるのが難しくなります。
一方、「グループメトロノーム」を使った高輪台の皆さんは、反響をものともしない一体感のあるドリルを展開しました。
これは、自分がいる位置によって聞こえ方が変わるウッドブロックに聴覚を向けたり、音の時差を考慮して演奏や動きを補正したりする必要がなく、全員が同じテンポを感じながら演奏・演技に集中できたことがプラスに作用したのではないかと考えられます。
やはり「グループメトロノーム」はかなり効果あり!?
高輪台マーチングリーダーの感想は!?
さて、「グループメトロノーム」の試用を終えた東海大学付属高輪台高校吹奏楽部のマーチングリーダーに集まっていただき、お一人ずつ感想をお聞きしてみました。
【日比谷綾音さん(3年・チューバ)】
「いつもはリーダーがウッドブロックを叩いてテンポを共有しているんですけど、前のほうにいるメンバーと後ろでは聞こえてくるテンポにけっこう違いがありました。全員でこの『グループメトロノーム』を着けることで一体感が生まれて、一発で演奏・演技が揃ったところがすごくよかったです。誰でも手軽に操作しやすく、使いやすかったです」
【正田和花子さん(3年・フルート)】
「ウッドブロックはかなり強く叩いて大きく鳴らさないと後ろのほうの人には音が届かないんですけど、これは一人ひとりが耳に着けているので、テンポの共有がしやすかったです。着けているときも違和感はなかったです」
【磯村薫さん(3年・パーカッション)】
「今回、(練習に参加したタイミングの問題で)打楽器パートでは『グループメトロノーム』を耳に着けられた人と着けられなかった人がいました。でも、着けられた人は管楽器とテンポがぴったり合っていたので、きっと全員が着けたら一体感が生まれるんじゃないかなと思いました。着けている人たちはいままでにないくらい揃っていました。マーチングのパレードコンテスト(マーチングコンテスト)とかだとコンテがすごく大きくて、ウッドブロックなどでは音が届くときに時差が生まれてしまうんですけど、『グループメトロノーム』は全員がテンポを共有できるくらい正確に鳴ってくれるので、練習に活用できそうです。特に、打楽器は遠いところにいることが多いので助かります」
以上のように、高輪台のマーチングリーダーにはとても好評でした!
畠田貴生先生、島川真樹先生のご意見は…?
続いては、高輪台を率いる名物顧問・畠田貴生先生と、主にマーチングの指導で力を発揮され、全日本マーチングコンテストでは指揮者も務めた副顧問・島川真樹先生に「グループメトロノーム」についてお聞きしてみました。
【畠田貴生先生】
「メトロノームは吹奏楽の練習の必須アイテム。普段は一般的な振り子のメトロノームや、生徒たちが持っている電子メトロノームなどを使っているんですけど、さすがにマーチングのときにそれを持って歩くわけにはいかない中で、耳に着けて動き回れるというのは画期的。求めていたものが出てきたな、という感じがします。今の子どもたちはこういった新しい電子機器に慣れているので、今後僕たちがびっくりするような活用法を編み出してくれるんじゃないかなと思います」
【島川真樹先生】
「『グループメトロノーム』は子どもたちが耳に着けてテンポを共有できるので、すごく練習がはかどりました。個人個人がメトロノームの音を聞ける点がいいと思います。個人練習をするときも、教室などではいくつものメトロノームの音が入り混じってしまうんですけど、『グループメトロノーム』だと自分のメトロノームの音が聞けるので、個人練習がはかどると生徒も言っていました。定期演奏会に向けての練習で使わせていただいたんですけど、効果抜群でした。いつもは体育館などの同じフロアで、チームごとに分かれて練習をしているんですけど、普段ならそれぞれのチームのウッドブロックの音=違うテンポが飛び交ってしまうところが、『グループメトロノーム』では耳でしっかり聞きながら別々のテンポで練習できたのですごく良かったです」
定期演奏会、感動のマーチングステージ!
そして、「グループメトロノーム」を練習に取り入れた高輪台は、2022年1月6日にミューザ川崎シンフォニーホールにて第32回定期演奏会を開催。3年生にとっては高校時代の吹奏楽生活に幕を下ろす最後のステージでもありました。
定期演奏会は昼・夜の2公演でしたが、昼公演のハイライトが「マーチングステージ」でした。
《ゴッドスピード!》(スティーブン・メリロ)、《リバーダンス》(ビル・ウィーラン)に続いて披露したのが、2021年度の全日本マーチングコンテストで銀賞を受賞した《Meteorite〜永遠に煌めく太陽の炎〜》(福島弘和)をステージドリルとして構成し直したショー。オザワ部長が訪問した際に練習していた曲です。
練習でもすでに完成度は高かったのですが、定期演奏会のステージではしっかり集中し、熱量も高く、思いがたっぷりこもった演奏・演技となっていました。
高輪台らしいきらびやかなサウンドがホールいっぱいに響き渡る中できれいに隊列が揃ったマーチングが繰り広げられ、思わず鳥肌が立ちました。
島川先生の「大阪城ホール(全日本マーチングコンテストの会場)の指揮台の特等席で見せてもらったマーチングのショーは、私は間違いなく日本一だったと思っています。今日も、お客様にお届けできたのは日本一のショーだったと思うので、もう一度この3年生たちに大きな拍手をお願いします!」というスピーチに、観客は感動で包まれながら喝采を送りました。
その後、フラッグやダンスを取り入れた《レ・ミゼラブル》を華々しく披露し、身に着けたマントを使ってステージをフランス国旗のトリコロールに染めました。
さすが高輪台!と唸らされる圧巻のマーチングステージ。
そこに至る道筋の中で、「グループメトロノーム」が高輪台の皆さんのお力になれていたら嬉しいです。
ぜひ皆さんの学校や楽団、マーチングバンドでも「グループメトロノーム」をご活用いただき、演奏やドリルをいま以上にレベルアップしてくださいね!
▼KORG「グループメトロノーム GM-1」公式サイト▼
▼YouTubeでは動画公開中です!▼
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