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軽量・マルチペアリング・日本語キーボード
オザワ部長です。
吹奏楽作家の仕事は、各地に出向いての現地取材がメインです。
仕事道具として持っていくのは、デジカメ(ソニーα6400)・ストロボ・iPad(with スタンド)・キーボードです。
遠方になると、それ以外に着替えだの日用品だのも持っていくため、とにかくできるだけ軽量にしたい、という方針で仕事道具を選んできました。
キーボードのチョイスはなかなか厄介で、これまでいくつのキーボードを購入し、試してきたかわかりません。
僕はインタビューをしながらその内容をキーボードでiPadに打ち込んでいくスタイルにしています。なぜシンプルにMacBook Airなどにしないかというと、iPad(miniを使用)+キーボードのほうがMacBookより圧倒的に軽いからです。
しかし、インタビュー中のタイピングはほとんど手元が見られず(インタビュー対象を中心に、ときどきiPadを見る感じ)、いかにブラインドタッチで多少のミスはあっても許容範囲内のテキストを打ち込めるかが問題になってきます。
これまで使ってきたキーボードは、可搬性、もしくは入力に難点があって降板となりました。
そして、いま使用しているのはサンワサプライのBluetoothキーボード「400-SKB073」です。
もしかしたら、僕と同様に持ち運び用にキーボードで悩んでいる人もいるかもしれないので、紹介したいと思います。
AppleのMagic Keyboardを使っていたが……
いままで様々なキーボードを購入しては、「結局、純正がいちばんかな」とAppleのMagic Keyboard(iPad用ではなく、iMacなどで使われるもの)を使用していました。
純正は約240gと超軽量。Apple製品との相性がよく、しっかりしたボディは高級感があり、「かな」「英数」キーなどもそのまま使えます。
なので、数年間Magic Keyboardを使ってきましたが、問題点もありました。
ひとつはマルチペアリングができないこと。ホテルなどで作業しようとしたとき、iPadとiPhoneの両方でキーボードを使いたくなることがあるのですが、Magic Keyboardは1つの機器としかペアリングできません。
それと、キーが薄いため、打ち込んだときに押し込む感覚があまりありません。実は、これはけっこう重要なポイントで、押し込む力が必要になったり、深すぎたりしてもダメ。浅すぎてもダメ。いわゆる打鍵感ですが、Magic Keyboardはそこがいまひとつでした(僕がMacBookを使用しない理由でもあります)。
どうしてもMagic Keyboardに満足できず、ときには苛立ちすら覚えて、年に数回、聖杯探求する円卓の騎士のごとく、理想のキーボードを探してネットショップをさまよってきました。
そして、見つけたのがこのサンワサプライの「400-SKB073」です。
写真で見てのとおり、色はごく一般的な白。テンキーつきのモデルもありますが、運びやすい大きさと重さを考えて、テンキーレスにしています。
85点くらいの満足感
サンワサプライのキーボードを実際に使ってみてよかった点を列挙してみます。
- 重さ……270gと軽量です。Magic Keyboardよりは重いですが、充分許容範囲。「超軽量」と書いておきながら300g、400gを超えるキーボードのなんと多いことか。
- マルチペアリング……3台まで接続可能。スイッチングも簡単。
- 日本語キーボード……大きなエンターキーがあります。英語キーボードのちっちゃい横長エンターキーでは、僕の場合はミスタッチが非常に多くなってしまうので、妥協できないポイントでした。
- OSによるキー配列の変更が可能……これがけっこう大きかった! iPadOSはキーボードによっては(たとえ日本語キーボードでも)英語キーボードと判定され、キートップの印字どおりに入力できないことがありました。このキーボードではOSを切り替えることで、そのOSに合った配列になります。iPadでも「かな」「英数」で言語を切り替えられるのは便利!
- スタンド付き……裏側に引っ張り出せるスタンドがあり、角度の変更ができます。
- 滑り止め……キーボードの裏にゴムの滑り止めがあります。特に、新幹線の中などで使用するときには重要(あまり車内では使いませんが)。
- キータッチ……若干カチャカチャ鳴り、「すごく打ちやすい」とまではいきませんが、Magic Keyboardのペチペチした感じに比べると打ちやすいです。
- 価格……4000円以下で買いました。Magic Keyboardは購入時で12000円くらいだったので、約3分の1です。
という具合に、なかなか優秀です。
もちろん、マイナス点もあります。値段なりに全体的に安っぽい印象があったり、充電のコネクタがminiUSBだったり、時間が経つと接続が切れてしまったり(これは非純正Bluetoothキーボードに共通のマイナスポイント)。
しかし、トータルでいまのところこれに勝るキーボードはありません。
言ってみれば「85点くらいの満足感」です。
具体的に改善点を要望するなら、「価格が倍になってもいいから、高級感と打鍵感を改良し、打鍵音を小さくし、さらに軽量にしてほしい」といったところでしょうか。
なお、これまで使ってきたキーボードの良くなかった点も列挙しておきます。
- 二つ折りタイプ(横開き)……軽量で、運びやすさはピカイチ。ただ、開くとテーブルの上にぺたんこになるため、非常に打ちにくい。何種類か買いましたが、開閉のためのヒンジに指が当たってしまうものもありました。
- 二つ折りタイプ(縦開き)……ペンシルボックスタイプ。これも可搬性はかなり高いのですが、僕が買ったiCleverのキーボードはキーが小さすぎることと、英語キーボードだったことがマイナス。ただ、慣れると意外に打ちやすく、「もしかしたらキーボードが使いたくなるかも」くらいの必要性のときに持っていっています。
- ポケモンキーボード……昔、ポケモンのタイピングゲームに付属していたもの。一時期、キーボードマニアの間で流行し、オークションで2つほどゲットしました。アイソレーションキーで打ちやすく、質感がよく、堅牢。打鍵感も心地良い。任天堂の商品開発のすごさを実感しました。ただ、キーを打ち込むのに少し力がいるため、ブラインドタッチで連続して流れるように打っていると、打ち損ないがよく出てしまいました。iPadでは英語キーボードと認識される点もマイナス。それでも、いまだにプロダクトとしてお気に入りです。
当面はこのサンワサプライのキーボードが最適解ということで、しばらく使っていこうと思っています。
もしかしたら、またいずれ「あー、もう耐えきれない!」となったときに、聖杯探求ならぬキーボード探求が再開されるかもしれません。
普段iMac用に使っているハッピーハッキングキーボードが半分の重さだったらなぁ……(550g+電池)。
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