17歳の作品《行進曲「煌めきの朝」》も注目
これから今年度のコンクールがスタートするというタイミングで(例年のことですが)、早くも2023年度の吹奏楽コンクール課題曲がタイトル・作曲者のみ発表されました。
個人的に、今回はとてもワクワクする発表でした。
まず、ここ数年は毎年第一線の作曲家に委嘱されてきた1曲が、《「GR」より シンフォニック・セレクション》《シネマ・シメリック》《ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ》《天雷无妄》などで知られる天野正道先生の作品になるとのこと。
曲名は《レトロ》。
天野先生の作品は、ロマンティシズムあふれる美しいメロディが特徴で(力強い作品もあります)、演奏効果に比較して取り組みやすいものも多いので、どんな課題曲になるのか非常に気になります。
続いて、2020〜2021年というコロナ禍に見舞われた2年間の課題曲であり、多くの吹奏楽部員・団員を勇気づけた《吹奏楽のための「エール・マーチ」》の作曲者、宮下秀樹先生の《ポロネーズとアリア 〜吹奏楽のために〜》。
ショパンのピアノ曲などで知られるポロネーズが、吹奏楽でどのように表現されるのか、こちらも楽しみです。
さらに、トランペット奏者・作編曲家・吹奏楽指導者として活躍されている水口透(みなくちとおる)先生の《マーチ「ペガサスの夢」》も選ばれています。
来年度からは課題曲Vが廃止され、全4曲になりますが、そのうちの3曲が実力派の作曲者が手掛けたものということになります。
そして、残る1曲には……なんと北海道の17歳、札幌月寒高校3年生の牧野圭吾さんが作曲した《行進曲「煌めきの朝」》が選ばれました!
この曲は、応募作品201作の中から第32回朝日作曲賞を受賞。
良い作品に年齢は関係ありませんが、フレッシュな才能の登場は大いに注目を集めることでしょう。
出場する団体はどれを選ぶか悩むかもしれませんね。
音源や楽譜のリリースを楽しみに待ちましょう。