昨春の分までアルプススタンドを盛り上げてほしい!

3月19日から阪神甲子園球場で開催される第93回選抜高等学校野球大会、いわゆる「春のセンバツ」の出場校が発表されました。

日本高等学校野球連盟公式サイトより(http://www.jhbf.or.jp/senbatsu/2021/team.pdf)

吹奏楽的に注目なのは、なんといっても常総学院高校(茨城)東海大学菅生高校(東京)大阪桐蔭高校(大阪)でしょう。

吹奏楽の世界では、常総学院は千葉県の市立柏高校・習志野高校と並んで「東関東の御三家」と称され、全日本吹奏楽コンクールの出場常連バンドとして知られています。

2016年の夏の甲子園で応援する常総学院高校吹奏楽部

東海大学菅生高校も近年コンスタントに全日本吹奏楽コンクールに出場するようになり、2018・2019年には2年連続で全国大会金賞に輝く、乗りに乗っているバンドです。

学校にて応援演奏をする東海大学菅生高校吹奏楽部(2018年)

そして、大阪桐蔭高校は吹奏楽コンクールでの活躍はもちろんのこと、数々のテレビやメディア出演で全国的な人気を誇っています。いまもっとも知名度の高いバンドではないでしょうか。

専用練習場「シンフォニックホール」で野球応援の演奏をする大阪桐蔭高校吹奏楽部(2018年)

オザワ部長は『一球入魂!一音入魂! 甲子園に響け!熱援ブラバン・ダイアリー』(学研プラス)でこの3校の応援エピソードを書きましたが、いずれも映画になっても不思議ではないほどの感動の青春ドラマがありました。

「一球入魂!一音入魂! 甲子園に響け!熱援ブラバン・ダイアリー」(学研プラス)/カバーは東海大学菅生高校です

ドラマが生まれるバンドというのは、たまたまそうなったというよりも、日ごろの活動が充実し、部活そのものが良い流れになっているため、感動的な物語も生まれてくるものです。常総学院・東海大菅生・大阪桐蔭は何度も取材していますが、そのたびにインタビューしていて震えてくるような感動秘話が聞けます。

常総学院には《もののふ》《SEE OFF》《常総節》、東海大菅生には《菅生MIX》《必殺仕事人》《東海大学応援歌》、大阪桐蔭高校には《TOINマーチ》《You are スラッガー》《ウィリアム・テル序曲》といった代表曲があります。

きっとこのセンバツでもアルプススタンドに響き渡ることでしょう。

マーチングの強豪も登場!

ほかに注目したいのは、コンクールやマーチングで神奈川県を代表する存在になっている東海大学付属相模高校(神奈川)、マーチングでは全国大会で大活躍している岐阜県立岐阜商業高校(岐阜)、吹奏楽の古豪としてリスペクトを集めている天理高校(奈良)、独特の世界観があるマーチングにファンが多い福岡大学附属大濠高校(福岡)です。

特にマーチングの強豪が目立つため、スタンドでどんな応援が繰り広げられるか楽しみですね!

また、《サンバ・デ・ジャネイロ》に「アゲアゲホイホイ」と掛け声をつける応援が有名な北海高校(北海道)、姉妹校の智辯学園和歌山高校で話題となった魔曲《ジョックロック》を採用している智辯学園高校(奈良)など、応援に特色のある学校も登場します。

それ以外の学校も個性的な応援や演奏が期待できます。

もちろん、春のセンバツの主役は激闘を繰り広げる野球部ですが、全力で同じ学校の仲間を応援するアルプススタンドの吹奏楽部にもぜひ注目してみてください。

なお、ご存知のとおり新型コロナウイルスで先行きが見えず、センバツが開催できるのか、開催されたとしても吹奏楽部が応援をできるのかどうかはわかりません。昨年はセンバツそのものが中止でした。これまでの検証で管楽器の演奏そのものの飛沫リスクは高くないこともわかっていますので(現時点では演奏でのクラスター発生もありません)、応援も含めてセンバツが盛り上がることを願っています。





★甲子園の応援の裏側にある吹奏楽部の感動秘話!★